モ ナ ド の 夢

モ ナ ド の 夢

「宇宙の真理」生長の家篇④ 

 ◎大自然の心の中にこそ永遠の希望と歓びと安らかさがあり、大自然の姿の中にこそ永遠の美しさと新しさと健やかさがある
 
 大自然は永遠に不滅であります。故に真理もまた永遠に不滅なのであります。そうして大自然の心の中にこそ永遠に存在し続ける希望があり、永遠に活動し続けることの出来る歓びがあり、永遠に変わることのない安らかさが存在するのであります。しかし永遠不滅の大自然は私達の目の前で時々刻々に生々流転、輪廻転生という大きな変化を一刻も休む時なく繰り返し続けているのであります。大自然に於いては、天には天の美しさがあり、地上には地上の美しさがあり、山川草木にもそれぞれの美しさが満ち溢れているのであります。そうしてその美しい大自然は季節の変わる毎に四季それぞれの変化を見せてくれるのであります。大自然の全てが常に変化し続けるが故に私達は常に新鮮な美しさに接することが出来るのであります。春には春の美しさがあり、夏には夏の美しさがあり、秋には秋の美しさがあり、冬には冬の美しさがあります。萌え出ずる若芽の美しさ、若葉の美しさ、蕾の美しさ、花の美しさ、果実のたわわに実った美しさ、紅葉の美しさ等にそれぞれ新しい美しさが存在するのであります。静かな池の面、岩を噛んで流れる大河、果てしなく広がる大海、そうして雨や雪や霜や霧や霞や氷等様々に変化する水の姿にもそれぞれ別の新鮮な美しさが見出されるのであります。

 更にまた、水は流れることによって常に浄化され、嵐が吹き気流が起こることによって常に新鮮な空気が供給され、あらゆる生物は世代の交代を繰り返すことによって常に若々しく健康であり、また常に一層優れた種族へと進化し続けているのであり、無数の生物の遺体は常に分解され土や水や大気に還元することによって、地上も水中も常に美しく新しく健康な生命が栄え続けていくのであります。花が永遠に散ることがないのであれば如何に美しい花であってもやがては見飽きて美しいとは思わなくなります。永遠に腐敗することもなく、変化することもないものは何時も新品同様なのでありますが、何時迄も変わることのないものに新鮮な魅力は生じては来ないのであります。古いものは消滅し常に新しい生命が生まれて来るからこそ大自然は常に新鮮であり美しく若々しい魅力が溢れているのであります。
 




 ◎人間よ自然に回帰せよ。人間よ神に回帰せよ。その時こそ人間の上に無限の希望と無限の幸福がもたらされ、人類の社会に無限の進歩と発展の時代が来るのである
 
 人間よ自然に回帰せよ、人間よ神に回帰せよ、という2つの言葉は結局同じ意味であります。大自然即ち神であります。故に、大自然に回帰せよということはそのまま神に回帰せよということであります。自然に回帰せよとは大自然の心に回帰せよということであり、大自然の法則に回帰せよということであります。真理は大自然と共にあります。故に大自然の真理を覚るということは神の教え、神の摂理を覚ることと同じなのであります。故に人間が大自然に回帰するということは同時に人間が神に回帰するということであり、それは言い換えれば人間が生きたままに神と一体の境地に到達するということなのであります。過去の長い歴史を通じて人類は或る時は大自然の法則を無視し、或る時は大自然の法則、摂理に叛きながら今日の文明を築いて来たのでありました。そうして大自然を征服し支配しようという思い上った野望すら持つ様に成ったのであります。しかもそれを科学であり正義であり善であり進歩であり自由であり勝利であると思う様になったのであります。これは真に大きな誤りであり大きな罪であります。現代の唯心論哲学も唯物論哲学も、宗教も学問理論も科学も文学芸術も技術も、物質文明も機械文明も都市文明もその殆んどは大きな矛盾に満ちているのであります。人類はその矛盾に満ちた現代文明を以って益々大自然の摂理に叛き、大自然から遠ざかり、益々大自然を破壊し続けているのであります。
 
 しかし人類は現代文明の見せかけの繁栄に酔いしれて現代文明の矛盾の故に生まれつつある重大な弊害や危機に殆んど気付いてはいないのであります。現代人が無限の発展と永遠の繁栄を信じている現代文明は刻々として滅亡に向かって近づきつつあるのであります。私達地球人類は1日も早く1人でも多くその事に気付かねばならないのであります。人類が今のままで多くの矛盾を改めず無為に時を過ごすならば人類滅亡の日が近い将来に訪れて来ることは明らかであります。私達地球人類の前途には現代文明の矛盾を改めず滅亡の日を迎えるか、大自然の摂理に従い、矛盾に満ちた現代文明を捨てて神の教えに従い、神の御心のままに正しい新文明を創造し無限の希望と無限の幸福の求められる、そうして無限の進歩と発展の約束せられる新文明を創造し新世界を建設して行くかの2つに1つを求める以外に途はないのでおります。私達は好むと好まざるとに拘わらず、近い将来にその何れかを選ばねぱならなくなるのであります。若し人類が現代文明の矛盾を改めようとしなければ必ず人類滅亡の日が訪れて来ます。それは人類自身が犯した罪の精算であり、自業自得であると言わねばならないのであります。
 
 しかし此の地上に生命を産み人類を育て給うた神にとっては最愛の我が子である人類が自分で犯した罪の故に滅亡して行く悲劇を見給うことこそ何物にも増して大きな悲しみなのであります。神は人類が現代文明の誤りに気付き現代文明の矛盾を改め大自然の摂理に従った正しい新文明を創造し、全人類の利益と幸福と世界永遠の平和が約束され、人類社会が無限の進歩と発展を続けることの出来る新しい時代の来ることを心から念願し続けておられるのであります。